体調不良でパートを休みすぎた時、「クビになったらどうしよう」と不安になりますよね。
けれど体調不良は仕方ないし、体がしんどいまま出勤するわけにもいきません。
調子が悪いのに出勤しても、迷惑をかけるだけだし…
このページではパートを体調不良で休みがちな場合にクビになるのかということと、クビと言われた場合どうすべきか紹介しています。
また休みが多くてもクビになりにくい方法や、休みすぎた時に気を付けたい注意点もまとめていますよ。
「休みすぎでパートをクビにならないか心配」「体調不良で休んだ時気を付けることを知りたい」など悩んでいる人は参考にしてくださいね。
体調不良でパートを休みすぎるとクビになる?
パートで休み過ぎた場合、クビになる可能性はゼロではありません。
『勤務態度が著しく不良』と会社が判断した場合は、解雇になる場合もありますよ。
クビになる可能性が高いのは、以下のような場合です。
- 出勤率が80%以下の時
- 出勤率が80%以下で注意したのに改善がみられない時
まず出勤率が80%以下だと、会社からクビを宣告される可能性があります。
というのも80%以上出勤した人には、労働基準法39条で認められた「年次有給休暇」が与えられていますよね。
(年次有給休暇)
第三十九条 使用者は、その雇入れの日から起算して六箇月間継続勤務し全労働日の八割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した十労働日の有給休暇を与えなければならない。
引用元:e-Gov法令検索(労働基準法39条)
労働者が「有休を取得した時と同じ日数を出勤している」場合、会社は解雇しづらい状況です。
そのため出勤率が80%をキープできているかが1つの基準になっていて、尚且つ会社から注意を受けて改善できているのかどうかも重要視されます。
会社も「注意せずにすぐに解雇」はしないんですね。
改善の機会を与えずに解雇するのは処分が重すぎるため、複数回に渡って注意することが前提ですよ。
上記を踏まえると、休みがちだからと言って急にクビにはならないことが分かりますよね。
もちろん8割以上出勤していても、休みすぎて会社に損害が出ている場合は解雇の対象になることもあるので要注意。
「勤務態度が不良」と判断されるとまず上司から注意を受けるため、その時点でしっかり改善しましょう。
また有期契約のパートの場合は、クビではなく「契約を更新されない」という可能性も。
基本的に契約途中の解雇はできないと決められているため、急に解雇されることはほとんどありません。
(契約期間中の解雇等)
第十七条 使用者は、期間の定めのある労働契約(以下この章において「有期労働契約」という。)について、やむを得ない事由がある場合でなければ、その契約期間が満了するまでの間において、労働者を解雇することができない。
引用元:e-Gov法令検索(労働契約法第17条)
けれど期間満了で終了する可能性があるため、不安がある場合は後に紹介する対処法を試して契約終了を回避してくださいね。
パートを休みすぎでクビになったらどうすべき?
もしパートを休みすぎでクビを言い渡された場合、どうすべきなのでしょうか。
ここでは、パート先からクビを言われた時にやるべきことをまとめていきますね。
クビと言われたらショックで頭が回りませんが、最低限以下は頭に入れておきましょう。
クビの理由を教えてもらう
まず、クビを宣告されたら「解雇理由証明書」をもらいましょう。
解雇理由証明書は会社が労働者をクビにした時に、「なぜクビにしたのか」解雇理由を証明するための書類です。
労働者が解雇理由証明書を求めた場合、会社は発行する義務があるため断ることはできません。
(退職時等の証明)第二十二条 労働者が、退職の場合において、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金又は退職の事由(退職の事由が解雇の場合にあつては、その理由を含む。)について証明書を請求した場合においては、使用者は、遅滞なくこれを交付しなければならない。
② 労働者が、第二十条第一項の解雇の予告がされた日から退職の日までの間において、当該解雇の理由について証明書を請求した場合においては、使用者は、遅滞なくこれを交付しなければならない。ただし、解雇の予告がされた日以後に労働者が当該解雇以外の事由により退職した場合においては、使用者は、当該退職の日以後、これを交付することを要しない。
引用元:e-Gov法令検索(労働基準法22条2項)
なぜ解雇理由証明書をもらった方がよいかというと、以下の場合に役立つからです。
- 自分の解雇理由が知れる
- 不当解雇の場合、解雇理由証明書が証拠となる
まずは単純に、自分の解雇理由を知ることができます。
理由を知らないことには次の職場で同じことをしてしまうかもしれないし、理由もわからず解雇されるのは納得いきませんよね。
またもし会社が判断したクビが不当なら、その解雇理由証明書を証拠に会社と交渉することもできます。
「解雇理由証明書」を貰って損はなさそう。
この解雇理由証明書をもらえるのは、解雇を予告された日から退職日までです。
また会社が発行する義務はないため、こちらから請求しない限り発行はしてくれません。
希望する場合は忘れず発行してもらってくださいね。
理不尽なクビなら交渉する
もしクビを言い渡されたら、不当な解雇ではないか確認しましょう。
確認する項目は、上記で紹介した解雇の条件をクリアしているのかどうか。
- 出勤日数が8割以下だったか
- 勤務態度や出勤について注意されたか
- 注意されたことを改善できていなかったか
- 休んだ理由は正当な理由だったか
- 休むことを会社に伝えていたか
- 就業規則に記載されているか
まず最初の章で紹介した通り、出勤率が80%以上なら会社は解雇しづらい状況です。
またもし出勤率が80%以下でも、注意したのに改善が見られない場合にクビを宣告できるということでしたよね。
自分の出勤日数は8割以下だったのか、また会社から注意を受けていたのか思い出してみましょう。
複数注意を受けていた場合「改善していたか」「改善の努力はしていたか」も考えてみてくださいね。
また休む際にちゃんと連絡していたのか、休む理由は「やむを得ないもの」だったかも重要なポイントとなります。
もし会社に連絡せず「無断欠勤」をしていた場合、勤務態度が不良だと思われる原因になるし休む理由も欠勤の場合は「やむを得ないもの」が必要ですよ。
やむを得ない理由は、以下のようなもの。
- 体調不良
- 介護
- 家庭の事情
本来は働くべき日に休むのですから、会社が納得する理由が必要ですよね。
また就業規則には「〇〇したら懲戒の対象になる」ということが書かれているため、自分がクビになった理由の記載があるか確認してみましょう。
もし記載がない場合は、こちらもクビにするのは難しい状況です。
上記を踏まえて総合的に考えた時クビが不当だと思われる場合は、交渉してもよいかもしれません。
けれど考えてほしいのは、交渉の末会社に残ることになったとして「うまくやっていけるか」ということです。
訴えるとそれだけ会社との関係も悪くなりますし、休みがちだったのであればそれを改善する必要がありますよね。
体調を崩している理由が職場の人間関係だったり仕事内容である場合は、会社に残っても自分も苦しめるだけ。
クビはショックですが、そこでもう1度頑張れるのか冷静に考えて行動を起こしてくださいね。
体調不良で休みすぎてもクビにならない方法
体調不良で休みすぎると、確かに迷惑をかけてしまいます。
けれど、それが原因でクビになるのは誤解もあるのではないかと思うんですよね。
言葉足らずが原因かもしれません。
ここでは、パートを休みがちな人が誤解されないためにできることを紹介していきます。
持病などはあらかじめ伝えておく
まず持病を持っていたり生まれつき体が弱いなら、あらかじめ上司やパート仲間に伝えておきましょう。
「急に体調を壊して迷惑をかけるかも」と伝えておけば、周りも納得してくれるはず。
また事前に話しておくことで「前言っていた病気かな?」と思ってくれるため、仮病を疑われることもありません。
特に見た目ではわからない疾患は、伝えた方がよいですね。
仕事を急に休んだり、休みがちな人はどうしても評価が下がりがちです。
けれど先に持病があることを伝えておけば、急に信用がなくなることはないと思いますよ。
事情を話しておくのとおかないのでは、印象が全く違うため評価を落とさないためにも前もって伝えておくようにしましょう。
また全員に伝えなくとも、信頼できるパート仲間や上司だけに伝えておいても大丈夫。
1人でも体調について伝えている人がいれば、その人がフォローしてくれる可能性もありますしね。
休む時は早めに連絡する
休む時は、早めに連絡することを徹底しましょう。
やはり誰かが急に休むと業務に支障が出るし、みんなも自分の仕事が増えてイライラしてしまいますよね。
そのため「明日行けそうにないな」と分かった時点で、連絡しておいた方が良いです。
例えば夜のうちに「調子が悪くて明日出勤できないかもしれません。また朝連絡します」と連絡しておけば、上司も余裕をもって次の日の配置を考えることができますよね。
まだ時間が早ければ、代わりに出勤できる人を探すこともできます。
会社に連絡する手段が電話だけだと難しいですが、パート仲間でLINEグループを作っている場合は夜でも連絡しておいた方がよいかも。
早めに相談することで「会社のことを気にしている」という印象も与えられるため、早めに連絡することにこしたことはありませんよ。
連絡が遅くて怒られることはあっても、早めに連絡して怒られることはありませんからね。
「今日は出勤できそうにない」「明日は無理だ」と判断したら、なるべく早めに連絡しましょう。
診断書を提出する
体調不良は仕方ないのですが、何度も休んでいると評価が落ちてしまいます。
中には仮病を使ってパートを休む人もいるため、「嘘なのでは?」と思われる可能性もありますよね。
本当に体調不良で休んでいるのに疑われると辛いです。
体調不良を疑う会社もないかもしれませんが、身の潔白を証明するため診断書を提出しましょう。
会社も診断書を見れば納得しますし、自分にとっても嘘ではないことを証明できるため罪悪感が減るかと思いますよ。
診断書は医師に頼めば書いてくれるため、かかりつけの病院に1度頼んでみてくださいね。
会社に恩を売っておく
休みすぎてもクビにならないためには、会社にとって必要な人間になることです。
真面目に仕事をして「○○さんがいてくれなきゃ困る」という状態にしておけば、極端な話休みすぎでもクビになることはないはず。
例えば、
- 自分にしかできない仕事がある
- 自分が1番早く作業ができる
- 職場のムードメーカ―で必要とされる
- 誰よりも知識がある
- 嫌な仕事も率先して貢献している
など会社に必要だと思われる行動をしておけば、休み過ぎでも即クビになるということは少ないはず。
これは私の経験談ですが、実際にかなり休んでいるのに必要とされるパートさんと働いたことがあります。
その人は結構な頻度で休んでいて、しかも当日の朝急に休む人だったので周りの人に迷惑も掛かっていたんですよね。
けれど出勤したら仕事は早いし丁寧だし、その人しかできない作業もありました。
だから「ちょっと休みすぎだな」と思う所はあっても、みんなそれを口には出さなかったし揉め事もなかったですよ。
仕事ができない人だったらクビになっていたレベル…。
「クビになるのでは?」なんて1ミリも感じさせない雰囲気だったので、会社に貢献することは何より大切だと感じます。
体調不良は、誰にでもありますし仕方ないことなんですよね。
結局は仕事に復帰して『どれだけ返せるか』じゃないかなと思うので、「会社に恩を売っておく」というのは重要ですよ。
契約条件を変更してもらう
体調不良が原因で休みがちなら、契約条件を変更してもらうのも1つの手です。
例えば勤務日数を減らしてもらったり、時間を減らしてもらったり負担が少ない勤務形態にしてもらえないか相談してみましょう。
もし契約条件を変更してもらうことで体調が安定するようなら自分も楽になるし、会社も急な欠勤で慌てることもなくなりますよね。
何日も休まれるより少ない日数をきちんと来てもらう方が会社も助かります!
ただ勤務時間の短縮や日数を減らすと他のパートの負担を増やすことにもなるし、新しい人を入れるなら会社に手間をかけることにもなります。
周りとの関係を良好に保つためにも、フォローは忘れずにしておいてくださいね。
治療が長引きそうなら相談する
もし持病や病気で治療が長引きそうなら、早めに相談した方が会社に迷惑がかかりませんよ。
というのも単発で休まれるとその都度業務を変更しなければならないし、シフト管理や配置を考えたり会社もかなり面倒なんですよね。
ポツポツ単発で休まれるぐらいなら、一気にまとめて休まれた方が会社側も業務計画を立てやすいのではないでしょうか。
「休んだら迷惑がかかる」と思って中途半端な状態で出勤しても、無理がたたってすぐにまた体調を壊してしまうだけ。
無理して出勤するよりしっかり休んで完治させることが大切ですね。
あとこれは会社によるのですが、休職制度を設けているところもあるため長期で休みをもらえる可能性もありますよ。
また、有給があれば何日かまとめてとることもできますよね。
繁忙期でないならまとまった休みも取りやすいため、時期を考えて相談してみてはいかがでしょうか。
その方が自分もしっかり休めるし、会社も計画を立てて業務を回せるしお互いにとって1番傷が浅い方法です。
自分の有給が何日あるのか確認する方法をまとめた記事もありますよ。
こちらも読んでくださいね。
有給休暇が残ったままパートを退職するのはもったいない! 辞める時に有給消化する方法は?
パートを体調不良で休みすぎな時の注意点
パートを体調不良で休みすぎた場合は、評価を下げないために仕事を頑張るべきです。
けれど、それ以上に大切なことがあるんですよね。
何よりも大事にしたいのがコミュニケーション!
ここでは、体調不良で休んだ時に気を付けたいポイントを紹介します。
休んだ後のフォローはしっかりする
体調不良で休んだ後出勤したら「休んですみません」「助かりました」など、感謝と謝罪の言葉は忘れずかけるようにしましょう。
何度も休んでいる場合、話かけにくいと思うかもしれませんが『何度も休んでいるからこそ』しっかりフォローしなくてはいけません。
というのも急な休みは迷惑をかけますが、体調不良ならみんなも「仕方ない」と思っているはず。
だからこそ感謝や謝罪があれば、みんなもそこまで責めたりしないと思うんですよね。
けれどフォローがあるのとないのとでは、受け取り方も全然違います。
フォローしたらそれで終わるけど、フォローしないと一気に印象が悪くなるから要注意!
それだけ「感謝を言葉で伝える」ということは、大切なことなんです。
休みすぎてしまったなという時や繁忙期に休んで迷惑をかけてしまった時は、小さなお菓子を配ってもよいかもしれません。
小さなお菓子1つでも印象は違いますし、お菓子を配るついでにコミュニケーションをとることもできますよね。
休みがちだと話しかけづらくなりますが、パート仲間との距離を縮めるためにもフォローは忘れずにしてくださいね。
普段からコミュニケーションをとっておく
普段から職場でコミュニケーションをとっておくことも大切です。
コミュニケーションをとっておかないと「○○さんはすぐ休む」という印象だけが1人歩きして、働きづらくなってしまいますよ。
持病があったり体が弱くて休みがちならなおさら「体調不良がよく起こるから悩んでいる」など、相談して距離を縮めておきましょう。
職場で味方を作っておくことは大切ですよね。
味方を増やしておけば休んだ時に「本人も悩んでいるみたいでした」など、かばってくれる人も出てくるし休む罪悪感も少しは薄れますよね。
逆にコミュニケーションをとっておかないと、休む度に「職場で悪口言われてるかも」と気になってしまい精神的によくありません。
普段から周りの人の仕事を手伝ったり、コミュニケーションをとって距離を縮めておきましょう。
ただあまりにも体調不良を強調しすぎると「じゃあちゃんと管理しなよ」と思われるため要注意。
あくまでも「迷惑をかけて申し訳ない」「改善するため努力している」という前提で話してくださいね。
自分を追い詰めすぎない
体調不良で休みすぎると、優しい人は「自分の体調管理が甘いから」「職場に迷惑をかけてしまってダメな人間だ」と自分を責めてしまいがち。
確かに職場に迷惑をかけているのですが、自分を追い詰めすぎるのもよくありません。
考えすぎると体調だけでなく精神的にも追い詰められて、仕事に復帰しても集中できませんよ。
誰でも体調を壊すものだし、どんなに管理していても体調が悪くなることはあります。
休んでしまったらしっかりと謝罪して、その分まじめに働いて恩返しをすればよいだけの事。
そして別の人が休んだ時に、精一杯フォローしてあげることが自分にできることだと思いますよ。
休んでしまったことはもうどうにもできないので、「休みすぎだからクビになるかも」など追い詰めすぎず開き直って考えてみてくださいね。
退職前に要チェック!
退職後、最大28か月間も受給できる社会保険給付金があるって知ってますか?
今退職を考えている、またはこれから退職する予定という人必見です!
退職後にもらえる社会保険って、失業手当の6カ月だけだと思っていませんか?
実は退職前に準備することで、最大28か月もの間給付金を受け取れる可能性があるんです。
- 会社行きたくない
- 上司にパワハラを受けている
- 朝起きるのが辛い
- 将来が不安
こんな状態で退職を考えているなら、この制度を知っていないと損してしまうかも。
もちろんパートやアルバイトでも、社会保険に入っている人なら受給資格がある可能性があります。
会社に退職したいと伝える前に、必ずチェックしてくださいね!
\ 今なら無料WEB説明会に参加できます! /
⇒退職予定者必見!国の制度で最大28か月も手当てが受けられる方法を詳しく解説!
パートを休みすぎてクビはありえるけど体調不良は仕方ない
体調不良でパートを休みすぎた場合、条件が揃えばクビになる可能性があります。
けれど自分を追い詰めすぎると完治も難しくなるため、ある程度の体調不良は仕方ないと開き直りましょう。
体調不良で休みすぎてもクビにならない方法は、
- 持病などはあらかじめ伝えておく
- 休む時は早めに連絡する
- 診断書を提出する
- 会社に恩を売っておく
- 契約条件を変更してもらう
- 治療が長引きそうなら相談する
持病がある人や体が弱い人はあらかじめ職場の人に伝えておかないと、誤解を招いてしまうため要注意ですよ。
また休んでも「○○さんがいないと困る」と言われるくらい、必要な人物になれるよう努力しましょう。
そして休んだ後のフォローは忘れず、日頃からコミュニケーションを欠かさずにしてくださいね。
休みをもらった分しっかり治して仕事で挽回しましょう!
「パートを休みすぎでクビにならないか不安」「体調不良でよく休む場合どうしたらいいんだろう」と悩む人の参考になれば嬉しいです。
コメント